毛穴の悩みはさまざまありますが、「すり鉢毛穴」は30代以降の女性に急増しやすく、一度気になりはじめると毎朝のメイク前にため息をついてしまう方も少なくありません。黒ずみや開き毛穴とも異なる、すり鉢状にへこんだ毛穴は、なぜできるのか・どうケアすればいいのか、正しく理解している方は意外と少ないのが現状です。この記事では、すり鉢毛穴の原因から、日々のスキンケアで実践できる対策まで、かおのたね編集部が丁寧に解説します。
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すり鉢毛穴とは?ほかの毛穴トラブルとの違い
すり鉢毛穴の定義と見た目の特徴
すり鉢毛穴とは、毛穴の入り口がすり鉢状(逆三角形・漏斗状)にへこんで見える状態を指します。黒ずみ毛穴のように皮脂や汚れが詰まっているわけではなく、毛穴自体が広がりながらくぼんでいるのが特徴です。
光が当たると毛穴のへこみに影が生じるため、目立ちやすく、ファンデーションを塗っても毛穴が余計に目立ってしまうという方も多くいます。頬骨の高い部分や鼻周り、ほうれい線のあたりに出やすい傾向があります。
開き毛穴・黒ずみ毛穴との違い
毛穴トラブルは大きく「開き毛穴」「黒ずみ毛穴」「すり鉢毛穴」「たるみ毛穴」の4タイプに分類されます。それぞれの違いを整理しておきましょう。
| タイプ | 主な特徴 | よく出る部位 |
|---|---|---|
| 開き毛穴 | 皮脂分泌が多く毛穴が広がっている | Tゾーン |
| 黒ずみ毛穴 | 毛穴に皮脂・角栓が詰まり黒く見える | 鼻・あご |
| すり鉢毛穴 | 毛穴がすり鉢状にへこんでいる | 頬・鼻まわり |
| たるみ毛穴 | 皮膚がたるんで毛穴が縦長に広がる | 頬・フェイスライン |
すり鉢毛穴とたるみ毛穴は混同されやすいですが、すり鉢毛穴は皮膚のハリ不足と毛穴の広がりが組み合わさった状態で、どちらの要素も持っています。
すり鉢毛穴ができる原因
コラーゲン・エラスチンの減少
すり鉢毛穴の根本的な原因のひとつは、真皮のコラーゲンやエラスチンが年齢とともに減少することです。20代後半から徐々に産生量が落ちはじめ、30〜40代になると毛穴まわりの皮膚を支える力が弱まります。その結果、毛穴の縁が内側に引き込まれるようにへこみ、すり鉢状に見えるようになります。
過剰な皮脂分泌と毛穴の拡張
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が押し広げられた状態が続き、繰り返しの拡張によって毛穴の縁の弾力が失われます。とくに皮脂分泌が多い20〜30代前半に適切なケアをしないでいると、毛穴が恒常的に広がった状態のまま年齢を重ねてしまうことがあります。
紫外線ダメージの蓄積
紫外線はコラーゲン・エラスチンを分解する酵素(MMP)の活性を高めることが知られています。日焼け止めを怠った時期が長くなるほど真皮のダメージが蓄積し、毛穴まわりのクッション役となる組織が薄くなります。紫外線対策はすり鉢毛穴の「悪化を防ぐ習慣づくり」においても非常に重要な習慣です。
乾燥・バリア機能の低下
乾燥が続くと角質が肥厚しやすく、毛穴の出口が詰まって皮脂の排出が妨げられます。また、バリア機能が低下した肌は炎症が起こりやすく、炎症はコラーゲンを傷める要因にもなります。「脂性肌だから保湿は不要」という考えはすり鉢毛穴の悪化につながりやすいため注意が必要です。
注意
毛穴を指で押したり、角栓を無理に取り除こうとする行為は毛穴まわりの皮膚を傷め、すり鉢毛穴を深刻化させる可能性があります。刺激を最小限にしたケアを心がけてください。
すり鉢毛穴の目立ち方をやわらげるスキンケアの基本
洗顔:皮脂を「残しすぎず・取りすぎず」整える
洗顔で大切なのは、必要な皮脂まで奪わずに、余分な皮脂・古い角質だけをやさしく落とすことです。アミノ酸系洗浄成分を使用した低刺激タイプの洗顔料を選び、泡立てネットでしっかり泡立ててから、こすらず泡でなでるように洗います。洗顔後に肌がつっぱる場合は洗浄力が強すぎるサインです。
また、朝の洗顔はぬるま水だけで済ませるのもひとつの方法です。夜にしっかり洗顔していれば、朝は水洗いで十分な場合が多く、過乾燥を防ぎやすくなります。
保湿:ヒアルロン酸・セラミド・ナイアシンアミドを意識する
すり鉢毛穴対策の保湿には、単純な水分補給だけでなくバリア機能をサポートする成分を選ぶことが大切です。注目すべき成分を以下に整理します。
・ヒアルロン酸:真皮・表皮両層で水分を保持し、毛穴まわりをふっくらとした状態に整える
・セラミド:細胞間脂質を補いバリア機能を整える。乾燥による毛穴の詰まりを防ぎやすくする
・ナイアシンアミド:肌のキメを整え、毛穴まわりの凹凸をなめらかに見せる整肌効果が期待される
・ペプチド類:コラーゲン産生をサポートする成分として近年注目されている
編集部の一言
ナイアシンアミドは濃度2〜5%程度の処方が多くの研究で整肌効果を示している成分です。市販品でも配合されているものが増えていますが、含有量が不明な場合は全成分表示の上位に記載されているかどうかを目安にするとよいでしょう。
ビタミンC誘導体:コラーゲン生成のサポートと毛穴ケア
ビタミンC誘導体は、コラーゲン合成に必要な補酵素として働き、毛穴まわりのハリを整えるのに役立つと言われています。また、酸化した皮脂を抑える作用が毛穴の黒ずみ予防にもつながります。
一般的な「アスコルビン酸(純粋ビタミンC)」は高濃度での使用が期待されますが刺激を感じやすい方もいます。「リン酸型」や「グルコシド型」は比較的肌刺激が少なく、敏感になりやすい方にも使いやすいタイプです。いずれも朝の使用時は必ず日焼け止めをセットで使ってください。
レチノール:夜のスキンケアに少量から
レチノールはビタミンAの一種で、ターンオーバーを促し、コラーゲン産生をサポートする成分として知られています。すり鉢毛穴への働きかけが期待されますが、刺激が出やすい成分でもあるため、はじめて使う場合は以下の点に注意してください。
・濃度0.01〜0.1%程度の低濃度品からスタートする
・使用は夜のみ(光で分解されやすいため)
・週2〜3回から始め、肌の様子を見ながら頻度を上げる
・保湿をしっかり行い、翌朝の日焼け止めを徹底する
注意
レチノールは妊娠中・授乳中の方は使用を控えることが推奨されています。また、敏感肌の方や肌荒れ中の肌への使用はお休みするか、皮膚科医に相談のうえ判断してください。
紫外線対策:すり鉢毛穴の「これ以上悪化させない」ために
日焼け止めは毎日・年間を通じて使う
曇りの日でも紫外線量は晴れの日の約60%程度あると言われています。日焼け止めは季節・天気に関わらず毎日使う習慣が、すり鉢毛穴の進行を緩やかにする最も基本的なケアのひとつです。
SPFとPAの数値は「外にいる時間・シーン」によって使い分けが有効です。屋内中心の日はSPF20〜30・PA++程度の負担が少ないものを、外出時間が長い日はSPF50+・PA++++のものを選ぶと、肌への負担と紫外線防御のバランスを取りやすくなります。
塗り直しと落とし方も大切
日焼け止めは汗・皮脂・時間経過で効果が落ちるため、2〜3時間おきに塗り直すのが理想です。ただし、毛穴詰まりの観点からは「落とし残し」にも注意が必要です。クレンジングは摩擦を最小限にしながらしっかり洗い落とすことを意識してください。
補足・参考
紫外線にはUV-A(長波長)とUV-B(短波長)があり、UV-Aは真皮のコラーゲンを直接傷める働きが強く、すり鉢毛穴の悪化と深く関係しています。PA値はUV-Aへの防御力を示す指標です。PA++以上の製品を選ぶことでUV-Aダメージの軽減が期待できます。
生活習慣からすり鉢毛穴にアプローチする
睡眠:成長ホルモンが肌を整える
肌のターンオーバーや修復は、入眠後90分の深い睡眠(ノンレム睡眠)時に分泌される成長ホルモンが深く関わっています。睡眠不足や就寝時間が不規則になると、コラーゲン合成にも影響が及ぶとされています。就寝2時間前にはスマートフォンの使用を控え、22時〜2時の間に眠れるリズムを整えることが理想です。
食事:コラーゲン合成をサポートする栄養素
コラーゲンは食事から直接補給するよりも、体内でのコラーゲン合成をサポートする栄養素を意識的に摂ることが大切です。
・ビタミンC:コラーゲン合成の補酵素。キウイ・いちご・パプリカなどに豊富
・タンパク質(アミノ酸):コラーゲンの原料。肉・魚・大豆製品・卵などから摂取する
・亜鉛:コラーゲン合成酵素の補因子。牡蠣・赤身肉・カシューナッツなどに含まれる
・ビタミンE:抗酸化作用で肌の酸化ストレスをやわらげる。ナッツ類・アボカドなどに含まれる
糖化・酸化を抑える生活
過剰な糖質摂取は体内でコラーゲンと糖が結びつく「糖化」を促し、コラーゲンの質を低下させます。また、喫煙・過度な飲酒・ストレスは酸化ストレスを高め、コラーゲンへのダメージにつながります。スキンケアと並行してインナーケアを整えることが、すり鉢毛穴へのアプローチをよりサポートすると考えられます。
メイクでのすり鉢毛穴カバー術
下地選びが仕上がりを左右する
すり鉢毛穴のへこみをカバーするには、凹凸を埋めるタイプの「毛穴用下地」を使うのが最も即効性のある方法です。シリコン系成分(ジメチコンなど)を含む下地は毛穴を物理的に埋め、フラットな面を作ります。ただしシリコン系成分が肌に合わない方は、ミネラルタイプや軽めのテクスチャーのものを試してみてください。
ファンデーションは「薄く・重ねない」が基本
ファンデーションを厚塗りにしてもすり鉢毛穴は埋まりにくく、むしろへこみに溜まって余計に目立つことがあります。スキンケアと下地でベースを整えてから、薄付きで仕上げるのが毛穴を目立ちにくくするコツです。リキッドまたはクッションタイプを指やスポンジで薄く叩き込むように馴染ませると、毛穴のへこみに均一に密着しやすくなります。
編集部の一言
ルースパウダーをすり鉢毛穴部分に薄くはたくと、光の反射が拡散されて毛穴のへこみが視覚的にやわらぐことがあります。光散乱効果のある微粒子パウダー(シリカ・マイカ配合など)を選ぶとより効果的です。
よくある質問
すり鉢毛穴はスキンケアだけで完全になくせますか?
スキンケアによって目立ちにくくしたり、これ以上悪化しないよう整えることは期待できますが、すでに深くへこんだすり鉢毛穴をセルフケアだけで完全にフラットにすることは難しいのが現実です。より踏み込んだアプローチを希望する場合は、レーザーケアやマイクロニードルなどを行う美容皮膚科への相談も選択肢となります。まずはスキンケアを3〜6ヶ月継続して変化を観察することをおすすめします。
20代でもすり鉢毛穴になりますか?
はい、なります。過剰な皮脂分泌・紫外線ダメージ・乾燥・不適切なスキンケアが重なると、20代でもすり鉢毛穴が現れることがあります。とくに10〜20代にかけて毛穴を広げるような習慣(洗顔しすぎ・日焼け止めを使わない・保湿不足など)が続くと、早い段階から毛穴の縁の弾力が失われやすくなります。
クレンジングはしっかり行うべきですか?オイル・バームタイプは毛穴に詰まりますか?
オイル・バームタイプのクレンジングは洗浄力が高く、丁寧に洗い流せば毛穴詰まりの原因にはなりにくいとされています。ただし、摩擦をかけすぎたり洗い残しがあると毛穴まわりの肌にダメージが生じます。毛穴の繊細なまわりの皮膚を守るには、なでるように馴染ませてすすぎをしっかり行うことが大切です。肌がデリケートな方はミルクやジェルタイプなど低刺激なものを選ぶのも一案です。
ナイアシンアミドとレチノールは一緒に使えますか?
基本的には一緒に使用できます。ナイアシンアミドはレチノールの刺激をやわらげる働きがあるとも言われており、組み合わせて使用することで整肌効果が期待できます。ただし、レチノール自体が刺激を感じやすい成分のため、はじめのうちはナイアシンアミド保湿剤でレチノールの刺激をやわらげるように順番に重ねるなど、様子を見ながら取り入れてください。
すり鉢毛穴に毛穴パックやピーリングは有効ですか?
毛穴パック(鼻パックなど)は角栓除去には一定の効果が期待できますが、繰り返し行うと毛穴まわりの皮膚を引っ張り、毛穴が広がりやすくなる可能性があります。すり鉢毛穴のケアには適していません。ピーリング(AHA・BHAなど)は古い角質を整え毛穴の詰まりをやわらげる効果が期待できますが、使いすぎるとバリア機能が低下するため週1〜2回程度に留め、しっかり保湿を行うことが大切です。
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まとめ|すり鉢毛穴は「整える・守る・続ける」ケアで変わっていく
すり鉢毛穴は、コラーゲン・エラスチンの減少・紫外線ダメージ・乾燥・皮脂の過剰分泌など複数の要因が重なって現れる毛穴トラブルです。一朝一夕に解決できるものではありませんが、正しい洗顔・保湿・成分選び・紫外線対策・生活習慣を地道に続けることで、目立ちにくい肌へと整えていくことは十分可能です。
この記事のまとめ
・すり鉢毛穴はコラーゲン減少と毛穴拡張が組み合わさった状態で、30代以降に増えやすい
・原因は紫外線・乾燥・過剰皮脂・年齢変化など複数の要因が重なることが多い
・ナイアシンアミド・ビタミンC誘導体・セラミド・ペプチドを含む保湿ケアが基本
・レチノールは低濃度から慎重に取り入れ、翌朝の日焼け止めを徹底する
・紫外線対策・十分な睡眠・バランスの良い食事など生活習慣もスキンケアと同じくらい大切
・メイクは下地で毛穴を整え、ファンデーションを薄く重ねるのが毛穴カバーのコツ
かおのたね編集部では、今後もすり鉢毛穴をはじめとした毛穴ケアに役立つ情報をお届けしていきます。焦らず、肌と向き合いながら丁寧なケアを続けてみてください。

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